『ぼくのかえりみち(作:ひがし ちから)』
毎日歩いている道だけど、見方を変えると違った道に見えてくる。登下校時にいつも通る道がこんなにもスリルがあって楽しいとは!昔子どもだった大人も当時を思い出して、親子ともにワクワクできる一冊。
こんなお悩みありませんか?
絵本紹介
『ぼくのかえりみち』の楽しみポイント
「小さいころ、やったやった」と共感できる本です。
年齢 | 6歳~ |
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季節 | 1年を通して |
こんな方へ | ・来年1年生になる子どもに「登下校」の仕方をそろそろ教えたいと思っているのだけれど… ・毎日の登下校、どうせなら楽しくしてもらいたくて。 ・小学生の時、毎日こんなことしたな~と思い出に浸りたい人へ。 ・横断歩道を歩く時、子どもは絶対白線の上しか通らないなど、すごくこだわりがあるけどなぜ? |
おすすめ絵本
子どものころは、何でも遊びになりましたね。
きっと子どものころの懐かしい気持ちに浸れます。
ぼくのかえりみち
作:ひがし ちから
発行所:BL出版株式会社
絵本紹介文
学校からのかえりみち、「今日は、この白い線の上だけ歩いて帰ろう!」と決めて家まで帰るときのお話しです。
途中、いろいろな誘惑がありますが、白線から外れないように気をつけながら進みます。
横断歩道も黒いところは踏まず、とにかく白線だけを歩いて渡ります。
どんどん進みますが、あと少しで到着!というところで白線がなくなってしまいます。
最後、そらくんはどのようにして家にたどりつけるでしょうか?!!
この絵本の注目ポイント
遊びの中で学ぶことがあります
ただ白線の上を歩いて帰るだけ。
それなのに、なぜこんなにもワクワクするのでしょう。
白線が途切れているときは、近くの白いものに捕まったり、その都度「例外」として自身でルールを取り決めます。
最後までルールが守れた時の嬉しさ、やった者にしかわからない達成感も味わえます。
子どもは、こういうどうでも良いこと(笑)を通して成長していくのですね。
ルールを守る力、自力で最後までやり遂げる力など、ゲーム化された遊びの中で達成感や自己肯定感までも育むのかもしれません。
この絵本は年長の息子も大好きで何度も読んでいます。
お出掛けしたときに、絵本のそらくんのように楽しそうにお散歩します。
「ママもやろ~」と誘われ、実際に子供とやってみると楽しいものです。
暑さも和らいできた今日この頃、子どもとの外遊びに取り入れてみてはいかがですか?
絵本実践ポイント
実際に親子で通学路を歩いてみる
未就学児のお子さまなら、小学生になる前に登下校の「練習」として、通学路を親子でお散歩するのはどうでしょうか?
年長さんなら、小学生のお兄さん、お姉さんになることにワクワクしている子が多いと思いますので、パパやママが誘ったら喜んでついてきてくれるでしょう。
この絵本を読んだ後なら、子どもたちも絵本を真似して白線の上だけを歩くかもしれませんね。
白線がない道路でしたら、少し段差のあるところを平均台のように通ったり、マンホールの上は必ず踏んだりと、親子でルールを決めて歩く道は、いつも毎日通っている道であっても、きっと特別な時間が流れるでしょう。
実際に登下校している小学生とすれ違う時間帯でしたら、なおさら子どもたちのテンションは上がること間違いないです。
通学路の危険個所も親子で確認する
せっかくですので、楽しむのと同時に、危険個所も親子で確認する機会にすると良いでしょう。
その時のポイントは、大人の目線ではなく、子どもの目線の高さを意識して、危険場所に気が付くことです。
大人が思っているよりも子どもの目線は低く、視野が狭いです。
あらかじめ危険な場所を親子で確認しておくだけで、交通事故が防げるかもしてないのです。
良く4月のときのニュースで見ますが、小学1年生の交通事故はどの年齢よりも一番多いのが事実です。
小学生になったら登下校も含め、幼稚園・保育園のときと比べて一人で行動することが本当に増えます。
息子もそうですが、本当に大丈夫だろうか?不安や心配は常に付きまといます。
「ただいま~!」と帰ってくることは「奇跡」として考えておいた方が良さそうです。
その不安をなくすためにも、親子で危険個所を一緒に確認することは、本当に大切な作業だと感じます。
確認作業は、晴れの日だけでなく、雨の日も!
危険個所を親子で探し確認する作業は大切とお伝えしましたが、面倒であっても必ず「雨の日」も行って下さい。
晴れの日と雨の日では、危険な所が違うのです。
「すべりやすい」ことだけではなく、傘をさしていると、子どもの狭い視野が、さらに狭まります。
晴れの日ならちゃんと確認できる車の有無を、傘に気を取られてできなかったり、いつもは見晴らしの良い通りが、雨が降っていて送迎の車が多いことで危険が高まったりする道路もあります。
お子さんと一つずつ確認して、親も「安心」できる、「安全な」登下校を目指してあらかじめできることをしておく。それこそ、交通事故を防ぐ親の対策行動であると思います。
あらかじめ排除できる危険を排除した上で、登下校を「楽しむ」という、このステップの順番を間違えてはいけません。
絵本を通してお子さんの一人行動に関して親子でいろいろ話せる一冊になりそうです。
パパやママの子どもの頃の話をしてみよう
子どもは、パパやママが小学生だったということに興味深々なことでしょう。
年中以下の子は、パパやママもかつては「子どもだった」ということがどうしても理解が追い付かないこともありますが、年長さんくらいになると理解できるようになり、パパやママの子どもの頃どんな子だったのか聞いたりしてきます。
「パパも白い線の上を通って帰ったことある?」
「ママもランドセル背負って帰ってたの?」
親子で話が盛り上がること間違いありません。
子どもはワクワクし、親は懐かしい気持ちに浸ります。
是非、親子で読んでみて下さいね。
絵本詳細
絵本名 | ぼくのかえりみち |
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文 | ひがし ちから |
発行者 | 若月眞知子 |
発行所 | BL出版 |
出版日 | 2008/10 |
価格 | 1,540円(税込) |
絵本サイズ | 27cm+22cm |
ISBN | 9784776403173 |
こんな時に | 小学校に入学するお子さまに |
キーワード | 帰り道、下校、一人遊び、白線 |
目安対象年齢 | 6歳~ |
ページ数 | 32ページ |